「糖尿病予備群」の方へ① 再検査のススメ
健康診断で「糖尿病予備群」とか「糖尿病の一歩手前」などと言われたことはありませんか?
「今はまだ糖尿病ではないから治療は必要ないので、食事に気を付けて、痩せるように。」と言われ、結局そのまま放置していませんか?
症状がなく放置している方は、すでに糖尿病になっているかも知れませんので、早めに血糖値、HbA1cの再検査を受けることをお勧めします。
「糖尿病予備群」は2型糖尿病になる前の段階で、「境界型」とも呼ばれます。自覚症状がなく、まだ糖尿病ではないため、放置してしまいがちですが、「糖尿病予備群」でも正常な人に比べて心血管疾患になりやすいため、適切な管理が必要です。
2型糖尿病にならないためにはどうしたらいいの?
2型糖尿病にならないようにするためには、生活習慣の見直しが必要です。具体的な方法を以下で説明します。
正しい食生活を心がけましょう
・1日3回(朝・昼・夕)規則正しく食事をする
・ゆっくりよく噛んで、腹八分目に
・栄養の偏りを避けて、たくさんの種類の食品をバランスよく食べる
・野菜・きのこ・海藻類などの食物繊維を多く含む食品を摂る
・間食はほどほどに
運動習慣をつけましょう
・これまで運動習慣がない人は、まずは散歩などの運動を少しずつ始める
・すでに運動習慣がある人は、まずは1日10分多く歩くことから始め、慣れてきたら20分、30分と延ばしていく
・ウォーキングや自転車、水泳、ジョギングなどの「有酸素運動」と腹筋運動や腕立て伏せ、スクワットなどの「レジスタンス運動」を組み合わせる
適正体重を知り減量を心がけましょう
・適正体重[kg]=身長[m]×身長[m]×22 で自分の適正体重を知る
・3~6か月で、現体重の3%の減量を目指す
禁煙をしましょう
・喫煙も動脈硬化のリスクであり、禁煙することによって動脈硬化性疾患の発症を抑制する
「糖尿病予備群」は、何も対策をせず放置していると5~10年で糖尿病になることが多いと言われています。できることから1つずつ、生活習慣の見直しに取り組んでみてください。
たにがわクリニック
院長 谷川 敬